【社説】オバマをほめたオバマの政敵
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.02.15 16:10
オバマ大統領の最大の政敵はジョン・ベイナー下院議長だ。ベイナー氏が13日、米NBC放送でオバマ大統領を弁護した。エジプト事態と関連し、「難しい状況で最善を尽くした」と評価した。野党指導者のベイナー氏がエジプト事態で右往左往しているという批判を受けたオバマ大統領をかばったのだ。逆にベイナー氏は事態を正確に予測できなかった情報機関に対して「再評価するべき」と指摘した。
米メディアが注目したベイナー氏の発言は「オバマ大統領は米国市民でありキリスト教徒」と確認した部分だ。当然のことだ。しかし米メディアが注目するのは、米国人の2割ほどが「オバマ大統領はイスラム教徒」と信じているからだ。オバマ大統領本人がいくら「私はキリスト教徒」と主張しても信じない政治的な反対勢力だ。オバマ大統領が米同時多発テロのグラウンド・ゼロ近くにイスラム寺院を建設するのに賛成するなど、「親イスラム教的な態度を見せている」という非難と軌を一にする敏感な問題だ。こうしたホットイシューでベイナー氏がオバマ大統領の肩を持ったのだ。
こうした態度は、ベイナー氏が見せてきた政治的な強硬立場を考慮すると、さらに目を引く。ベイナー氏は先月19日、‘与小野大’下院になるやいなや、オバマ大統領が最大業績として誇ってきた「医療保険改革法」を廃止する法案を通過させた。その日はオバマ大統領が中国の胡錦濤国家主席をホワイトハウスに招待し、世紀的な首脳会談を行った日だ。ベイナー氏はこの日、夕食会への招待も拒否した。