【社説】税金浪費に憤怒してこそ一流市民だ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.02.09 12:02
北海道の夕張は2007年に破産した都市だ。バブル経済当時、廃鉱団地にロボット大科学館、めろん城のような観光施設をむやみに作り、国際映画祭まで誘致したが財政は空になった。結局公務員を半分近く削減し、月給も大幅に削るほかなかった。夕張のある小学生は画用紙に「金持ちの王様が私たちの村にきて夕張を助けてくれれば良いだろう」と書いた。くたびれた老夫婦がリヤカーを引く夕張市のキャラクターも有名だ。カンヌ国際広告祭で、「破産した都市のイメージを印象的に描写した」という絶賛とともにグランプリを受賞した。
中央日報が2日連続報道した「税金監視しっかりやればこそ一流市民になる」という記事を見れば夕張の失敗は決して他人事でない。江原道太白市(カンウォンド・テベクシ)の国民安全体験テーマパークは2000億ウォンを注ぎ込んだが閉鎖することもできないまま頭痛の種になった。太白にはすでにゴーストタウンのような体験公園と博物館が4カ所もあるという。慶尚南道山清(キョンサンナムド・サンチョン)のあらゆる博物館も災いの震源地になっている。「1日数十人の観覧客では管理費ばかり浪費するのは明らかだ」と後ろ指を差されている。
数十億から数百億ウォンを投じた全国各地の広報館も事情は同じだ。選挙直前に票を集めるためにさっと作ったものハエが飛んでいるという。火が消えたところも多く、忠清北道(チュンチョンブクド)の道庁広報館は4年で閉館した。すべて血のような税金で作られたものだ。その金で公務員たちは海外視察などを存分に楽しんだという。「自分たちの金ではないから」というモラルハザードに胸を刺される思いだ。このまま行けば韓国版夕張の誕生は火を見るより明らかだ。国が滅びるのも時間の問題だ。