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【グローバルアイ】李秀賢の犠牲、奇誠庸のパフォーマンス

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.02.01 17:46
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♯1.司会者も泣いて通訳も泣いた。 貴賓も、ジーンズ姿の大学生も、涙を流した。 取材に来た日本人記者の目も潤んでいた。

先週26日午後、東京で開かれた「故李秀賢(イ・スヒョン)さん10周忌追悼行事」。 李さんの父・李盛大(イ・ソンデ)さんは息子の記憶を振り返った。

 
「やりたいことが多く、欲も多かった息子の秀賢。 小学校の遠足の時、弁当を持参できない友達のために代わりに弁当を持っていき、高校の時は焼きいもを売る学生に自分のジャンバーを貸し、大学生の時は自転車とぶつかって倒れたおばあさんを背負って病院まで走っていく、そんな子でした。 亡くなって、秀賢は国民勳章を受けました。 しかし勲章を受ける子より、平凡でも親のそばで無事に暮らしてくれる子だったらというのが親の率直な心情です。 私はそうです。 しかし私は日本の多くの市民が秀賢を哀悼し続ける姿に感動を受けました。 秀賢も寂しさを感じることなく天国へ行けたはずです」。

高麗(コリョ)大在学中に日本に語学研修へ行った李秀賢さんは01年1月26日午後7時18分ごろ、新大久保駅で線路に落ちた日本人を救おうとして命を失った。 26歳という若い年齢だった。 李秀賢さんを称えて寄付をした日本人は1万人を超えた。 日本政府は近く李秀賢さんの記念碑と胸像を建設する計画という。 10年という決して短くない歳月が流れたが、日本人が李さんを忘れることができない理由は何か。 隣に座っていた50代の日本人女性は「感動のため」と語った。

#2.先日のサッカー韓日戦で奇誠庸(キ・ソンヨン)選手のパフォーマンスが批判を受けた。 猿のものまねが日本を侮辱したという主張だった。 もちろん「なぜ日本応援団は軍国主義の象徴であるの旭日旗を持ち出したのか」という反論も多い。 経緯がどうれあれ、私はあのパフォーマンスは明らかに過ちだと思っている。

しかし私が注目したのは両国国民の対応だった。 韓国は冷静に大人の対応を見せ、‘被害者’の日本も興奮しなかった。 何かある度に両国が大騒ぎしていた過去とは違った。 日本の著名人のみのもんた氏はあるテレビ番組でこの問題を扱いながらこう語った。 「日本人は、日本が過去にどんな行動をしたのか、どんな歴史を持っているのかを、必ず知っておかなければならない」。奇誠庸選手のパフォーマンスが出てくるようになった原因を日本人も自覚しなければならないという指摘だった。 ほとんどの一般市民の反応も「韓国を信じる」というものだった。 非常に大きな変化だ。

ちょうどこのパフォーマンスが問題になった日は李秀賢さんの10周忌だった。 この日、李さんの10周忌にNHKが中継車を動員し、主要新聞が1面に関連記事を載せる、そして問題のパフォーマンスをむしろ自省の契機とする日本国内の状況は、私たちに示唆する点が多い。 真心は相手の強い信頼と感動を生むものだ。 李秀賢さんが10年前に日本に与えた信頼と感動がすでに両国国民の強い輪に昇華していることを、私たちはいま確認している。

金玄基(キム・ヒョンギ)東京特派員

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