【噴水台】鳥の死
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.01.07 16:42
揚子江にはかつてイルカが跳びはねていた。2メートルの長さに重さ250キロの威厳があるイルカは、その図体に似合わず「女神」と呼ばれ、漁夫の崇拝を受けた。川に落ちて亡くなった王女の転生という悲しい伝説のためだ。迷信をなくして偶像を打破しろという毛沢東の指示で捕獲が始まった。数千匹いた稀少種の淡水イルカが痕跡もなく消えた。この50年間、人間のせいで絶滅した最初の巨大脊椎動物だ。
毛沢東のために絶滅しかけた生物はまだある。「大躍進運動」が展開された1958年、スズメ虐殺令が下された。人が食べる穀物を荒らした罪だ。最も成功した手段は鍋たたきだ。騒がしい音に驚いてどこにもとまれず、飛び疲れて死んだ鳥が数え切れないほど多かった。翌年‘スズメの呪い’に襲われた。天敵が消えた野原に害虫があふれ、穀物の収穫が激減した。2年間で3000万人が餓死し、ようやく撲滅運動は幕を下ろした。