【社説】安保危機も気にせず暴力国会とは…
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.12.09 09:35
2001年の9・11テロから9日後、ブッシュ米大統領は上下院合同会議場に立った。国民の代表の前で国民向けに演説をした。ブッシュ大統領はアフガニスタンのタリバン政権に最後通告を伝えながら、「国際テロ組織の全滅が今回の戦争の目標だ」と宣言した。35分の演説の間30回の拍手がわきおこった。国が危機にさらされた時、大統領と国民が会う最初の場所は国会議事堂だ。敵に断固としたメッセージを伝達する場所としても議事堂が適当だ。議事堂は国が共同体の決意を誇示する代表的な空間であるためだ。9・11テロの時、米議事堂(the Capitol Hill)はその歴史的な役割をスマートにやり遂げた。
いま大韓民国は韓国戦争以来最大の安保危機を迎えている。北朝鮮は第3、第4の挑発を公言する。危険は9・11より大きいが、韓国の議事堂は団結どころか“分裂の殿堂”に転落してしまった。金正日(キム・ジョンイル)に向かって叫び石を投げなければならない議員が互いに向かって大声を張り上げ胸ぐらをつかんだ。国民は今年だけはこういう場面を見ないことを願った。安保非常事態であるためだ。しかしついに起きてしまった。叫びと占拠、衝突と破壊の中で来年度予算案が通過された。