【社説】今度はウラン核で火遊びしようとする北朝鮮
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.11.22 11:22
北朝鮮がまた核で威嚇に出た。先週北朝鮮を訪問した米スタンフォード大国際安保協力センターのジークフリード・ヘッカー所長にウラン濃縮施設を見せたのだ。ヘッカー所長に北朝鮮は2000個の遠心分離機を稼動していると明らかにした。これは1年間に核兵器用高濃縮ウラン20キログラム以上を生産できる規模だ。北朝鮮が寧辺(ヨンビョン)に建設中である2万5000~3万キロワット級の実験用軽水炉が低濃縮ウラン生産施設だと明らかにしたとしても、これを信じる人は世界に誰もいない。3~5%水準の低濃縮ウラン生産のために大規模濃縮施設を作る理由はないためだ。片方の手では民族うんぬんと言い韓国側に各種支援を要請しながら、もう片方の手には民族共倒れを招くような火遊びをこのように進める平壌(ピョンヤン)指導部の二重性は本当に卑劣だ。
北朝鮮は核を開発しながらこの数十年にわたり国際社会を徹底的に欺瞞(ぎまん)してきた。1950年代からプルトニウム核爆弾開発を推進してきた北朝鮮はこれを徹底的に否認し、米国と協議に入り1994年に核開発中断を約束したが、2006年と2009年についに核実験を敢行した。その結果、現在は8~12基のプルトニウム核爆弾を保有していると推定されている。北朝鮮のウラン濃縮への懸念はすでに15年前から提起されてきたが、北朝鮮はこれをずっと否認してきた。2002年には北朝鮮を訪問した米国特使にウラン濃縮計画はないと言い逃れしつつ、米国の圧迫を口実に翌年には国際原子力機関(IAEA)の査察官を追放した。2008年の寧辺(ヨンビョン)の黒鉛原子炉冷却塔爆破も国際的ショーで、北朝鮮はすでにそれ以前からウラン濃縮を本格推進してきたという事実が今回立証された。