【社説】朝鮮王朝儀軌返還から国力を考える
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.11.10 11:04
外国に強奪された文化財を通じて私たちは歴史を読む。朝鮮王室儀軌は日本の略奪をただ見つめるしかなかった国権を失った国のわびしい境遇を語り、外圭章閣(ウェギュジャンガク)図書はフランス海軍の艦砲の前にひざまずかなければならなかった弱小国の悲哀を説明する。自分たちのものを自ら守る力がなく無惨にやられなければならなかった過去の痛い痕跡だ。朝鮮王室儀軌の搬出と返還過程は国際社会に働く力の論理を新たに考えさせる。
一昨日、韓日政府は韓半島から日本に搬出された図書1205冊を韓国に戻すことで合意した。朝鮮時代の国の主要行事を文と絵で記録した朝鮮王朝儀軌167冊、大典会通1冊、増補文献備考99冊、奎章閣図書938冊など返還目録の内容や規模でもひとまず肯定的に評価できそうだ。「朝鮮総督府を通じて搬出された韓半島由来の図書を返還する」という菅直人首相の約束が3カ月ぶりに実現した点で日本の真の姿勢も汲むに値する。