春から予告編攻勢、村上春樹に対する日本人の愛
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.10.19 18:32
まだ公開まで2カ月も以上もあるというのに、多くの日本人が待ち焦がれている映画がある。 世界的な作家、村上春樹の代表作を映画にした「ノルウェイの森」だ。 1990年代に20歳代を過ごした多くの人は、小説「ノルウェイの森」についてA4用紙3枚分以上は語れるほどだ。 隣国の韓国でもそうなのだから日本では…。 「ノルウェイの森」は87年に最初に出版され、現在まで日本だけで450万部以上が売れたロングセラーだ。 08年に映画化が伝えられた時は全国が騒がしくなった。 2年余りかけて制作された映画は12月11日に公開されるが、日本ではすでに半年以上も前の春から予告編が出始めた。 特に9月初めに開催されたベネチア映画祭コンペティション部門に「ノルウェイの森」が出品され、関心はピークに達している。
これほど騒がれるのには理由がある。 最近「1Q84」シリーズを日本国内で300万部以上を売った大物作家であるのに加え、有力なノーベル賞候補にも挙がる村上春樹だが、作品の中で映画化されたのは「風の歌を聴け」(1980)と「トニー滝谷」(2004)」のわずか2作だけだ。 最も大きな理由は作家自身が映画化を望まなかったからだという。 王家衛(ウォン・カーウァイ)監督が早くから「ノルウェイの森」に関心を見せていたが、村上春樹の許諾を得られなかったため、自らシナリオを書いて「恋する惑星」を制作したというエピソードもある。 今回の映画は「シクロ」でベネチア映画祭の金獅子賞を受賞したベトナム出身のトラン・アン・ユン監督が演出したが、それでも村上春樹を説得するのに4年ほどかかったという。