【社説】北は天安艦謝罪し、残った人道的支援拡大を
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.09.13 10:23
北朝鮮が離散家族再会を申し入れた。特に「人道主義協力事業活性化」まで言及し、水害復旧支援の拡大を希望していることをほのめかした。北朝鮮の離散家族再会提案は昨年にもあった。核実験に招来された南北関係緊張局面を金大中(キム・デジュン)元大統領逝去弔問団派遣などで緩和しようとするジェスチャーを取った時点だ。今回も天安艦事件による冷え込んだ南北関係を解こうとする試みだと見られる。対外関係と南北関係が滞り、外部からの支援が大きく減ったことを突破しようとする考えも持ったはずだ。
北朝鮮は離散家族再会を両手兼将のカードとして活用してきた。南側が再会を望むときはまるで恩恵でも施すように応じながら食糧支援などを導き出し、逆の局面では南側が互応せざるをえないカードとして活用するのだ。離散家族再会という純粋な人道的次元の事案をこのように政治的に活用するのが我々としては不満な側面がある。しかし北朝鮮の提案を断ることもできない条件だ。今回も政府は北の提議に応じながら離散家族再会定例化まで逆提議する方針だ。
問題は離散家族再会だけで南北関係が真の意味で好転できるかどうかだ。李明博(イ・ミョンバク)大統領は先週「南北関係を適切にしていこうと思う」「南北関係が正常関係に進むよう願う」「第2開城工団を建設することもできる」と南北関係改善に対する強い意志を見せた。北朝鮮の離散家族再会提議もこれに対する反応であるとみられ、楽観的見通しができるようにしている。しかし李大統領は天安艦事件に対する北朝鮮の「謝罪」を前提に提示した。離散家族再会が単純な「秋夕行事」に止まらず、南北関係改善の突破口になるためには必ず越えなければならない山が天安艦事件であるのだ。