李明博（イ･ミョンバク）大統領は３日、柳明桓（ユ・ミョンファン）外交通商部長官の娘が外交部に特別採用されたという事実を報告され、不快感を示したという。ある核心参謀は「李明博大統領がため息をついて徹底的な真相把握をするように指示した」と話した。

李大統領は特に「長官は自らに厳格であるべき」として困惑した心情を表した。

李大統領は先月、光復節祝辞を通じて標榜したスローガンである「公正な社会」を機会がある度に強調してきた。そうした状況で柳長官問題が起こると困惑した顔をしたという。ユ長官の娘の特別採用そのものが「公正な社会」の概念に当たらないと判断したからだと関係者たちは説明した。

青瓦台のある政策ライン関係者は「公正な社会を作るといって、いくら多くの親庶民政策を立案しても、高位公職者たちの行動ですべてのものが水泡に帰す」と言った。またほかの関係者は「大統領が野心を燃やすように提示した国政運営基調を長官が泥をぬったわけ」とそ「監査の結果も見るべきだが、世論の推移をよく見守っている」と話した。

青瓦台はこれまで親庶民政策を発表する度に「均等な機会が与えられる公正な社会のため」という説明をつけた。不正疑惑が出た国務委員候補者たちを自主辞退の形式で整理した時、青瓦台は「大統領の公正社会具現の意志が再確認された」とむしろ広報の機会にした。こうしたすべての努力が柳長官問題で水の泡となったと青瓦台は残念そうな雰囲気だ。

これによって青瓦台の内部的には「柳長官を自主辞退の形式で整理しなければならないのではないか」という雰囲気が形成されているという。匿名を要求した青瓦台の核心参謀は「１１月のＧ２０ソウル首脳会議はまだ準備時間が残っている。それに意外にもＧ２０の行事を行うにあたり、外交部長官の役割が大きくない側面もある」と話した。また「言い換えれば柳長官が更迭されてもＧ２０の準備には大きな問題がないという意味だ」と付け加えた。「Ｇ２０時まで柳長官を交代しにくい」という外交部中心の観測を覆す話だ。

一方、青瓦台広報ラインの関係者は柳長官の去就問題が３日午後、記者室を訪れ「予断しないでほしい」と述べた。ところがそんな同関係者も「もし監査の結果が不公正だったという結論が出たら、責任を負うべき人は責任を負わなければならないのではないか」とし「監査が採用過程の法的欠点ばかりを非難しない」と言った。「監査は長くかからないだろう」とも述べた。ユ長官の自主辞退を誘導あるいは更迭もできることを示唆した。