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【噴水台】100歳の失踪

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.08.05 12:56
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ヒマラヤの「フンザ」は太古の神秘の自然風光で有名だ。シャングリラを描いたジェームズ・ヒルトンの小説「失われた地平線」にインスピレーションを与え、宮崎駿のアニメーション「風の谷のナウシカ」背景となる。しかしフンザが有名なのは絵のような自然ではなく長寿村としてだ。コーカサスのアブハジアとアンデスのビルカバンバとともに世界3大長寿村だ。共通点は皆が巨大な山脈に位置しており、空気と水がきれいだという点だ。

 
日本の沖縄は島だが長寿村だ。人口130万人のうち100歳以上のお年寄りが700人以上だ。ここでは「70歳は子供、80歳は若者」と言う。「90歳で先祖が天国に呼んだら待てといえ。100歳になったら考えてみよう」という諺があるほどだ。するとこれらをまねしようという「沖縄プログラム」まで出た。沖縄の住民たちは1日平均18種食べ物を食べるが、このうち78%が野菜だという。主に穀物と野菜類と海藻だ。肉も焼かずに煮て食べて「沖縄式料理法」も生まれた。

不老長生は古くから多くの人間たちの望みだが、斧を持って阻んでも白髪がまず近道をやって来る。人生に2つのリスクがある。1つは早く死ぬこと、もう1つは長く暮らすことだ。生命保険の2つの軸だ。どうせすぎゆく歳月は止められない上、白髪を防ぐことができないのなら優雅に老けることが答えだ。長寿村のお年寄りたちの共通点がゆとりだ。歳月に抵抗するより親しくなりなさいということだ。そのためだろう。このごろになって化粧品もアンチエイジング(Anti aging)よりウェルエイジング(Well aging)を掲げる。

最近、日本で100歳の高齢者たちの行方不明が社会的問題になっている。全国4万399人の100歳の高齢者が居住しているが、最小18人の行方がはっきりしないというのだ。家族と連絡がたって数年~数十年になるという。この程度になれば年寄り放置ではなく遺棄だ。家族の解体と地域社会の崩壊、高齢者に対するずさんな社会的管理が重なった高齢化の陰であるわけだ。

海の向こうの国のことではない。我が国でも昨年60歳以上の高齢者5659人の行方が分かっていない。大部分認知症で、このうち42人はいまだに行方不明だ。老けるより悲しいのがさびしさだという。関心が恭敬だ。お年寄りは父であり、母だ。そして誰も老けるのだ。

パク・ジョングォン論説委員


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