【社説】G20ソウル首脳会議に与えられた役割と機会
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.06.29 08:44
カナダのトロントで行われた主要20カ国(G20)首脳会議で首脳は各国の財政を健全化する必要性があるということで合意した。後3年以内に各国の財政赤字を半分に減らし、2016年まで国家負債の割合を適正な水準に下げるよう財政健全化案を用意することにしたのだ。これは2008年グローバル金融危機以後、世界経済を論議する最高位の機構と位置づけたG20首脳会議が、論議の方向を危機克服のための景気浮揚から財政健全化のための引き締めに変化させたことを意味する。
しかしこのような合意の背景には継続的な景気浮揚の必要性を主張してきた米国と南欧の財政危機以後、財政引き締めを強力に力説してきたヨーロッパ国々の立場が適当に縫合された側面が強い。すなわち米国の要求どおり各国の事情によって成長のための浮揚策をしばらく維持するが、ヨーロッパが主張したとおり財政赤字を縮小するということで原則的に合意したのだ。