温家宝中国首相は２８日、青瓦台（チョンワデ、大統領府）で開かれた李明博（イ・ミョンバク）大統領との韓中首脳会談で、海軍哨戒艦「天安（チョンアン）」事件に関し、「中国政府は国際的な調査とこれに対する各国の反応を重視する」とし「客観的かつ公正に判断して立場を決める」と述べた。特に温首相は「その結果によって誰かをかばうことはしない」という点をはっきりと明らかにしたと、李東官（イ・ドングァン）青瓦台広報首席が伝えた。

温家宝首相は「中国は一貫して韓半島の平和と安定のために努力しており、韓半島の平和と安定を破壊するいかなる行為にも反対し、糾弾する」と述べた。また「天安沈没は不幸な事態であり、中国は韓国国民の悲痛な心情を理解し、遺族に改めて哀悼の意を表す」と述べた。李大統領の５・２４談話については「平和に対するメッセージまで込められ、非常に節制されて、均衡が保たれた内容だった」と評価した。

青瓦台の関係者は「各国の反応を重視するという点と韓国と緊密に協議していくというのは進展した発言」とし「さまざまな状況に対する認識を中国が新たにしているとみている」と前向きに評価した。

会談で李大統領は「過去に北朝鮮が悪い行動をしても、きちんと処理できずあいまいに済ませたのが、結果的に悪い結果に対して見返りを与える結果を生んだ」とし「北朝鮮を正しい方向に導くためには断固たる対応が必要だ」と中国の協力を要請した。さらに「今回だけは北朝鮮が過ちを認めるように中国が積極的な役割をしてほしい」と促した。

この日、李大統領が「国際社会とともに天安艦問題に対処していく過程で中国側の積極的な支持と協力を要請する」と述べると、温首相は「今後、韓国政府がこの事態を適正に処理していくことを希望し、韓国側と緊密に協議していく」と答えたと、李広報首席は伝えた。

この日、ごく少数の両国政府関係者だけが同席したまま１００分間開かれた単独会談のほとんどが天安艦関連議論だったと、李広報出席は説明した。また、首脳会談の結果発表は両国間の調整を経て出てきた、と伝えた。