【社説】100年ぶりの大雪で凍りついた防災システム
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.01.05 09:28
ソウルでは昨日、気象観測が始まった1937年以来、最高の積雪量を記録した。事実上100年ぶりの大雪という。今回の‘奇襲大雪’で新年の出勤初日、首都圏の交通はまひした。各社で仕事始めが遅れ、あちこちで事故と施設の被害が相次いだ。不可抗力的な側面はあったが、天気予報の誤差と不十分な大雪管理は再点検が求められる。
気象庁の予報システムから見てみよう。気象庁は当初「少ないところは2-7センチ、多いところは10センチ以上」と予報した。しかしソウルの積雪量は昨日正午25センチを超えた。従来の最高記録(25.6センチ)に近い量だ。しかし大雪警報はわずか3時間40分前に発令された。1週間前には積雪量10センチと予報したが、2.6センチの積雪で恥をかいた。スーパーコンピューターを導入して6年目、昨年8月には大統領より多い年俸(3億2500万ウォン)の外国人専門家も迎え入れた。積雪量は誤差が大きくなるしかない、気候予測モデルが古かった、という説明はもう聞き飽きた。早急な対策が急がれる。
市民が地下鉄に殺到することも十分に予想された。にもかかわらず地上区間の除雪作業が不十分で電車が止まったのは問題だ。特に丘の上に住む庶民には、地域内バスや市内バスの運行の乱れで大きな影響が及んだ。融雪剤の塩化カルシウムをまいたからといって解決することではない。こうした状況で長官5人が大統領主宰の国務会議に遅刻した。「車が坂を上れなかった」と弁解したという。状況室が早く連絡したり、長官が乗用車ではなく地下鉄や徒歩など状況を考えて対処したりすれば、遅刻は避けられたはずだ。万一の場合に国家的な危機管理システムがきちんと作動するか心配が先立つ。