【コラム】また1年を送りながら
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2009.12.31 10:31
冷たい風の中で丑年が暮れていきます。必ずしも寒さのためだけではないですが、1年を送る気持ちは物足りなくもどかしいです。未曾有の経済危機を乗り越えようとみんながどうにかやってきましたが、危機から脱したという嬉しい知らせは来年春を過ぎてこそ舞い込んでくるようです。韓国経済は世界的に速く回復するとはいうけれど、今年はやっと底を確認したといことで満足しなくてはならないようです。危機の中でも目覚ましい実績を上げたいくつかの大企業では大規模な昇進と手厚いボーナスがありましたが、多くの企業ではなんとか生き残れたということを慰めにするしかないのが現実です。歳末に薄くなった財布をなでながら帰宅する気持ちは、だから物足りないのです。
汝矣島(ヨイド)の政界を振り返れば、この物足りなさにもどかしさが加わります。一年を通して取っ組み合いのけんか以外には何一つまともにやったもののない国会では、来年度予算案を担保に年の瀬まで政争に明け暮れています。やっと回復の芽が見られる経済に冷や水を浴びせ、一生懸命に生きようと力を振り絞っている国民の胸に釘を打ち付けなければ気が済まないようです。来年もこうした政界に何かを期待する考えなどはなから持たないほうが良いでしょう。それなら物足りないとは言っても心が傷つくことは避けられるでしょうから。