【社説】ハイニックス・大宇造船売却、急がば回れだ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2009.11.17 10:50
暁星(ヒョソン)グループがハイニックス半導体買収から手を引いた。今年初めにハンファグループが大宇(デウ)造船買収を放棄し、錦湖(クムホ)アシアナは大宇建設を買収したがまた手放した。公的資金が投入された企業が新しい主人探しに相次いで失敗しているものだ。無理な売却と市中に広まった特恵疑惑、買収企業の資金調達問題などが複合的に作用した結果だ。それでも債権銀行と資産管理公社は年内の再売却を急いでいる。売却代金が数兆ウォン台の大宇造船、ハイニックス、大宇建設、現代(ヒョンデ)建設などの大企業だけでなく、大宇エレクトロニクス、双竜(サンヨン)建設など数千億ウォン台の買収合併(M&A)物件も売却作業が停滞している。
経済危機を脱したばかりの市場状況でこうした売却物件の洪水をまともに消化するのは難しい。大企業は内部を固めるのに集中し関心を見せておらず、中堅グループは無理な借入を通じた買収に乗り出して「勝者の呪い」にはまった。大企業は背を向け、中堅グループでは手に余る。債権銀行が海外売却の誘惑を感じるのもこのためだ。しかし世界のM&A市場にはチャイナマネーとオイルマネーばかりがあふれているのが現実だ。先端技術の海外流出はすでに双竜自動車のケースからも証明されている。適正な代金を受け取ることに劣らず力を入れなくてはならないのは、国家経済と産業に及ぼす影響だ。