【海外コラム】性犯罪処罰に例外はない
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2009.10.13 09:48
映画「戦場のピアニスト」で有名な映画監督ロマン・ポランスキーが最近、スイスで開かれたある映画祭に行って逮捕された。スイス政府が米司法当局の要請を受け、未成年者と性関係を持った32年前の容疑で彼を逮捕したのだ。ポランスキーは1977年、米ロサンゼルスで13歳の少女に性的暴行を加えた容疑を受けている。当時、ポランスキーは不拘束状態で裁判を受け、78年にフランスに逃走した。事件後、被害者は処罰を願わないとして公開的にポランスキーを許したが、この事件はずっとポランスキーに付いて回った。
ポランスキーの逮捕が伝えられると、フランス政府は積極的にポランスキー擁護に乗り出した。ポランスキーはフランスとポーランドの国籍を持ち、主にフランスを根拠地に活動してきたためだ。フランスのクシュネル外相はポランスキーの逮捕を「邪悪」と非難した。ラング元文化相も「米司法当局はまともな精神状態でない」と皮肉った。
米司法当局の行為をめぐり論争がある。しかし誰も法の上に君臨したり法の枠から抜け出すことはできない。多くの人は著名な映画監督のポランスキーも例外ではないと考えている。フランスが米国に比べて偉大な芸術家に対して寛大なのは事実だ。43年に有名作家ジャン・ジュネが窃盗罪を犯した時も、裁判所は彼の文学的な天才的才能を認めて刑を軽減している。天才芸術家に寛大なフランスは米国よりも文明化された国に見えるかもしれない。しかし一般人は有名芸術家にこのように寛大な態度をとるフランス政府を理解できない。