【社説】尋常でない世界的ドル安、徹底して備えよう
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2009.10.08 09:47
ドル安が尋常ではない。きのうの国際金相場は過去最高値を記録した。6日のニューヨーク商品取引所で12月渡しは1オンス=1039.70ドルと前日より2.2%値を上げた。これは年初から18%の上昇となる。国際原油価格も1バレル=70ドルに上昇した。ウォン・ドル相場は外為当局の市場介入にもかかわらず、かろうじて1ドル=1170ウォン台を守っている。3月と比較するとウォンの切り上げ率は34%を超える。為替相場は経済の体温計だ。米国経済の弱体化があらわになり「強いドル」を叫ぶ声が聞かれてから久しい。相当期間にわたり世界的なドル安が続くとみる専門家も増えている。
ドルは、数日前にある欧州の新聞が、遠からずドルに代わる新しい通貨バスケットで石油取引決済をすることになったというお粗末な記事を出すほどの屈辱を味わっている。しかし米国の立場からはある程度のインフレを甘受したとしても、貿易赤字と財政赤字の問題を解決する上でドル安ほど簡単な手段はない。1985年のプラザ合意を思い出してみても米国はドル安を通じて世界経済の不均衡を解決しようという傾向が強かった。問題は構造的なドル安が他の国にはそれこそ悪夢だという点だ。特に輸出依存度が高い韓国としては輸出競争力低下は避けがたい。