【コラム】韓・EU間FTA妥結は経済成長のオアシス
世界最大の単一市場である欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)交渉が最終妥結した。 07年5月に米国とFTAを妥結した韓国は、これで世界2大巨大経済圏とFTAを締結する唯一の国になった。 昨年の韓国・EU間の貿易総額は984億ドル。 これは中国に次ぐ数値で、日本(892億ドル)や米国(847億ドル)よりも多い。 特に貿易黒字規模ではEUが最も大きい。
EUとのFTAが発効すれば、関税撤廃率は即刻または3年以内に韓国は96%、EUは99%に高まる。 その評価はさまざまだが、最大の受恵業種が自動車という点は一致している。 双方ともに1500ccを超過する車は3年、1500cc以下の小型車は5年以内に現行関税をすべて撤廃することになる。 輸入関税はEUが韓国より2%高い10%。 したがって関税が撤廃された場合、EUよりも韓国企業に大きな価格下落効果が生じることになる。 ヨーロッパで販売される韓国車の大半が外国の工場で生産されているという理由からFTAの効果は大きくない、という声もある。 しかしマーケティング費用に余裕が生じるという点だけでも韓国自動車業界の営業環境は好転するはずだ。