【その時の今日】金一vsアントニオ猪木、韓日競争心の代理者
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金一(左)、アントニオ猪木(右) |
1965年7月、プロレスラーの金一(キム・イル=大木金太郎)が8年ぶりに日本から帰ってきた。 金一はテレビ時代の最初の英雄だった。 近所で唯一テレビがある里長の家の庭、またはたばこの煙が充満した漫画店の椅子に座り、国民は劣勢だった金一が頭突き一発で相手を倒す白黒画面を見ながら歓呼した。 食べていたサツマイモが口から飛び出しても、たばこの灰が落ちても気付かないほど熱中していた。 虎と煙管が描かれたガウンを着た金一は手をあげながら猛虎のように吠えた。