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米、核関連物資の拡散に関与した企業に初の制裁

2009.07.02 08:01
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米国が、核・ミサイル関連物資の拡散に関与している北朝鮮の貿易会社とイランに本拠がある企業を、米国の金融制裁の対象に追加し、米国内の資産を凍結、米国民との商取引を禁止した。

米政府が先月18日「北朝鮮が国連安全保障理事会の決議による金融制裁を避けるため、各種のトリックを動員した取引を行う可能性がある」と警告した後、初の措置となる。米国が本格的に「北朝鮮を封鎖するカード」を取り出しはじめたのだ。

 
米国務省は先月30日(現地時間)、ウラン濃縮関連装備の購入に関与してきた北朝鮮企業「南川江(ナムチョンガン)貿易」が保有する在米資産を凍結し、米企業・個人との商取引を禁止すると発表した。同省の声明によると、南川江貿易は平壌(ピョンヤン)に所在する核関連の北朝鮮企業で、90年代後半以降、ウラン濃縮に使用可能なアルミニウム管などの機材を購入していた。

米財務省もこの日、北朝鮮の核・ミサイル拡散活動に関わったとして、イラン南部のキーシュ島に拠点を置く「香港エレクトロニクス」に制裁措置を取ったという別の声明を発表した。財務省は「香港エレクトロニクスが国連安保理の制裁決議により既に金融制裁対象に置かれる北朝鮮企業の端川商業銀行、朝鮮(チョソン)鉱業開発貿易会社(KOMID)と取引があった」とし「この企業は北朝鮮のミサイル関連資金数百万ドル相当をイランから北朝鮮に送金した疑いがある」と強調した。

南川江などへの制裁の実質的な効果は大きくない。これら企業が米国と金融取引をしていないからだ。しかし国際金融界に及ぼす影響力は大きい。特に香港エレクトロニクスに対する制裁措置には、北朝鮮と協力する外国企業への厳しい警告のメッセージが含まれている。

米国は05年に北朝鮮と取引したマカオの金融機関「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」をマネーロンダリング(資金洗浄)懸念対象に暫定的に指定した後、北朝鮮の資金2500万ドル(約24億円)を凍結、圧迫の効果を得た。北朝鮮と資金取引を行う場合、米国が主導する国際金融のネットワークから排除されるという点をアピールしたのだ。

すでにオバマ政権は▽金融取引を行う者の名前の隠ぺい(借名取引)▽第三者を通じた迂回(うかい)送金▽巨額の輸送--など金融制裁を逃れようとする北朝鮮の仮装行為に注意するよう、勧告している。これとともに米国は国連安保理決議による海上封鎖態勢を構築し▽武器禁輸措置▽疑われる貨物の検査--などを通じ、北朝鮮による大量破壊兵器(WMD)の取引を遮断している。


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