6年8カ月にして発覚した「ウラン濃縮」の真実(2)
北朝鮮は、ほぼ同じ時期に、ロシアを通じ大量のアルミニウム管を輸入することに成功した。
遠心分離機およそ2500機を作れる量だった。だが、本格的なウラン濃縮工場を稼働し核兵器の材料を作るには、北朝鮮の技術も物量も不足している、と情報機関は判断した。
当初高濃縮ウラン(HEU)という用語が、いつの間にか「高」を除いた「UEP」に変わったのは、そうした理由からだった。北朝鮮が自繩自縛に陥った側面もあった。07年11月に北朝鮮を訪問した米国務省のソン・キム課長ら一行に、北朝鮮は「アルミニウム管はミサイル部品として輸入したもので、UEPとは関係ない」とし、サンプル2つを提供した。