スイスの国際経営開発研究所(IMD)が評価する韓国の国家競争力はこの数年にわたり30位前後にとどまっている。社会のあちこちで世界的な競争力を持つ分野が続々と登場しているが、教育と労使関係、政府競争力が最下位圏を脱することができていないためだ。
IMDの調査によると韓国の教育部門の競争力は57カ国中36位と低調だった。なにより大学教育が企業や社会の要求に合致していないものと示された。教育内容の社会適合度は51位と最下位圏だった。大学による良質の技術人材輩出(50位)ができていないという評価も受けた。ここには企業が新たに人材を採用してもすぐに生産現場に投入できず莫大な経費をかけて再教育しなくてはならない現実が反映されている。TOEFLの点数で順位を付けた英語の実力も48位と低かった。
こうしてみると労働市場がしっかりしているはずがない。高級人材は海外に流出(48位)し、有能な管理者も他の国に比べ低い(48位)。労働意欲(38位)も高くないことがわかった。