15年前からソウル鍾路(チョンロ)で貴金属店を経営してきたイムさん(60)は、数日前に来た高齢女性のことを考えると胸が痛むという。 この70歳代の女性はイムさんの店に来て布に包んだものを出した。 金歯だった。 この女性は「生活が苦しいので金歯を売りたい」と告げた。 しかし純金含有量の少ない合金で作られた金歯の鑑定価格は7500ウォン(約450円)。 イムさんは「実際には買い取る価値がないものだったが、あまりにも気の毒だったのでお金を渡した」と話した。 この女性は7500ウォンをスカートの中のポケットに入れて店を出た。
不況の中で金価格が高騰し、金を売る人が増えている。 4000店の卸・小売り店が密集した鍾路3街は最近、金を売りに来る人で混雑している。