北朝鮮が年初から焦りを見せている。北朝鮮は今月13日「米国との国交正常化が先行されてこそ、韓半島の非核化が可能だ」という立場を外務省スポークスマンの談話で明らかにした。しかし一昨日「国交正常化が実現しても米国の核による脅威がある限り、核を放棄しない」と明言した。
何か調整ができていないのか、4日後に言葉を変えたのだ。同時に韓国側に対しても軍部が直接出て軍事的な対応をも踏まえた「全面対決態勢」を宣言する強硬策を取った。しかし開城(ケソン)工業団地は稼働させているのを見れば、不自然な側面がなくない。結局韓国はもちろんオバマ米次期大統領側まで北朝鮮に関心を示さなくなると、もう少し強い姿勢の瀬戸際戦術を駆使したものとみられる。
北朝鮮にとってこうした戦術は避けられないものかもしれない。これしか西側世界に投げつけられるカードがないからだ。ここ約20年間同じ取り組み方を見せてきたのも同じ理由からだ。しかし瀬戸際戦術はその効能を日々喪失しつつあることに北朝鮮は気付かねばならない。もちろん今後もある程度の効果はあり得る。北朝鮮が脅威の度を強めていけば、以前のように朝米協議や6カ国協議が開かれ、支援を受けるなど北朝鮮が望む局面を迎えるかもしれない。