オバマ氏の大統領就任辞のテーマは「新しい自由の誕生」だ。それはアブラハム・リンカーンのゲティスバーグ演説から取って来た。その演説は民主主義に生きる基本人権の平等を叫んだものだ。「リンカーンのように」はオバマ政治の本質だ。
オバマ政権は北朝鮮の人権惨状にそっぽを向きにくい。北朝鮮に核兵器より生きる問題に重点を置きなさいと要求するだろう。ここに米国と韓国の人権団体が加勢するとみられる。1970年代後半、カーター政権の人権外交は朴正煕(パク・チョンヒ)政権を苦しめた。カーター氏もオバマ氏のように民主党出身だ。オバマ氏は金正日委員長を悩ませるだろう。人権はソフトパワーだ。北朝鮮開放と核放棄を狙った遠回りな戦略だ。ブッシュ大統領の軍事的ハードパワーより効果が大きいだろう。