女優ムン・グニョン氏の静かな善行が感動を呼んでいる。匿名を条件に社会福祉共同募金会に過去6年間にわたり、8億5000万ウォン(約6000万円)を寄付したことが明らかになったからだ。ムン氏は疎外された青少年のための勉強や小児がん患者にも惜しみなく巨額の資金を援助してきた。贅沢でわがままな暮らしに陥りやすい芸能界で女優として着実に成長を遂げ、恵まれない隣人にまで配慮するムン氏の姿は実に素晴らしい。
まだ21歳のこのスターが‘分け合い’に関心を向けるようになった背景には両親の役割があったという。役者になりたいという小学生の娘にムン氏の両親は「お金をたくさん儲けたら、必ず恵まれない人たちにも分けてあげなさい。収入の一部を必ず社会に還元しなさい」と約束したという。人の欲望は際限がない。お金がいくら多くても、「隣人に分け与えよう」と考えるのは容易ではない。早い時期から幼い娘に分け合いの精神を身につける教育を行ってきた両親に拍手を送りたい。