ろうそく集会に便乗する利益団体が増えている。 10日のソウル都心の集会では公企業の労働組合員が目立った。 「公企業を民営化すれば水道料金だけで一日14万ウォン(約1万5000円)」と書かれたビラをまき、「公企業の民営化をあきらめろ」と声を高めた。 全国公共労働組合連盟側は「われわれは政府が民営化しないと約束するまで闘う」と主張した。 ろうそく集会で窮地に追い込まれた政府に最大限の圧力を加え、完全な降参宣言を引き出そうという計算だ。
「一日の水道代=14万ウォン」はミネラルウォーターを基準としたものだ。 ミネラルウォーターでシャワーし、ミネラルウォーターで洗たくをし、トイレにもミネラルウォーターを使って出てくる数値だ。 こうした話にならない恐喝で国民の恐怖心を刺激する理由は明らかだ。 ‘神の職場’を譲らない、ということだ。 われわれの社会はすでに石油ショックと景気沈滞で緊縮に入っている。 にもかかわらず組合員らは高額年俸と定年保障の既得権を死守するために「われわれに手を出せば国民が苦しむ」と叫んでいる。
迫る経済危機を解決するために公企業改革は急がなければならない。 すでに出てきた10兆ウォン規模のエネルギー対策のほか、今後財政を投入しなければならないことはいくつも残っている。 通貨危機当時を思い出すべきだ。 政府はポスコ・KT&Gなど保有株式21兆ウォン分を売却し、経済難を打開する実弾と見なした。 今回も同じだ。 公企業の放漫経営を立て直し、歴史的機能をすべて終えた公企業から果敢に売却してこそ、経済危機を克服できる。