ロッテ百貨店の食品企画チームのファン・スルギさん（２８）は先月、２泊３日の日程で東京に行ってきた。会社の同僚と一緒にやりたいことを思いきりしてきたが、旅行費用は会社が支払った。

先月からスタートした社内制度のおかげだ。マーチャンダイザーとしての能力とグローバルなマインドを育てるために導入した制度だ。

ファンさんは「インターネットを通じて写真でしか見たことのなかった有名なレストランを直接訪れてみると、メニューや小物などインテリアに関する多様なアイデアが浮かんだ」と話した。

保守的な企業文化にシビアな経営で有名なロッテ百貨店に変化の風が吹いている。同社の李哲雨（イ・チョルウ）社長が強調する「創造経営」と「現場経営」を実践するための新しい試みだ。李社長は昨年の就任以来「現場の生き生きとした声を聞いてこそ会社が発展する」という哲学を伝播してきた。

現場の役職員の創意的なアイデアをきちんと反映することが創造経営の始まりだということだ。

４月には創意的なマーケティング・アイデアを簡単に提案できる「ビタミンフォン」を設けた。役職員と協力会社職員の誰もが現場でアイデアが浮かべばビタミンフォンの番号にショートメールや写真メール、動画を送ることができる。

反応は爆発的だった。６週間にわたっておよそ２０００件のアイデアが受け付けられた。うち９件は施行が決まった。「創造経営アイデアのホットライン」も開設した。社内掲示板にアイデアを提出すれば、担当部署が検討した結果と実行計画を掲載することになっている。「創造アワード」も変身の一環だ。会社側は、創造経営を進めた成果が優秀な組織や、創意的なアイデアを出した職員に対しては、年末に褒賞する計画だ。


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