【取材日記】黄禹錫事件、もう忘れたか

【取材日記】黄禹錫事件、もう忘れたか

2006年07月25日10時47分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「論文ねつ造の当事者たちは今でも自ら反省して学界から一歩身を引く姿を見せなければなりません。大学も国民に謝罪と再発防止策を行わなければ真実に基づく学問的の風土が造成されません」--。

  ソウル大教授71人は今年の3月、鄭雲燦(チョン・ウンチャン)当時総長にこうした内容の声明書を渡した。

  「ES細胞論文ねつ造事件」に対するソウル大懲戒委の決定が下った直後だった。黄禹錫(ファン・ウソク)教授に罷免、姜成根(カン・ソングン)、文信容(ムン・シンヨン)教授に停職3カ月、李炳千(イ・ビョンチョン)、安圭里(アン・ギュリ)教授には停職2カ月の懲戒がそれぞれ下った。このとき、ソウル大構成員たちは国民の挫折感と社会的影響に対して責任を痛感するような姿だった。

  そして4カ月後の7月、最近、安圭里教授がソウル大病院腎臓内科分科長に再任された。2年任期の分科長は科長下の補職だが、レジデントの選抜など内科の運営を担当する重要なポストだ。

  安教授は黄禹錫元教授のスポークスマンの役割をしていた。論文ねつ造疑惑が起こった昨年末には米国に渡って性格が不明な黄元教授のお金3万ドルをキム・ソンジョン研究員に渡している。

  病院関係者は「分科長は昇進ではなく一定の年輩になった教授になれば就くもの」として別に問題はないという反応を見せた。

  これだけではない。ソウル大は2億9600万ウォン(約3626万円)の研究費を横領した疑いが検察の捜査で明らかになり、懲戒委に再回付された李炳千教授に停職3カ月の懲戒を14日下した。「研究倫理と道徳性確立の次元で重い責任を問うことにした」というのがソウル大教務処が明らかにした懲戒事由だ。「クローン犬『スナッピー』研究成果と発展の可能性などを総合的に斟酌した」という説明も付け加えた。李教授は論文ねつ造で停職2カ月、3億ウォン近い研究費横領に停職3カ月という懲戒を受けたわけだ。5カ月の停職が終わればまた教壇に立つことができる。

  特定教授をスケープゴートにして大学外に追い出し、その学問的成果を死蔵させるのは望ましくない。しかし国民を相手にした詐欺劇と判明した事件にどんな形であれ介入すればそれによる責任を取り、一定期間自省する姿を見せなければならない。

  残念ながら今回の事件の震源地であるソウル大は誰よりも早く「黄禹錫事態」が残した教訓を忘れているようだ。
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