<ニュース分析>盧大統領の対日談話、手放しで歓迎せぬ

<ニュース分析>盧大統領の対日談話、手放しで歓迎せぬ

2005年03月25日16時51分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の韓日関係に関する「国民の皆さんに伝える言葉」は、われわれの心を打つ檄文(げきぶん)だ。 日本帝国の被害者が、血がにじむほど絶叫しても韓国政府は何の手助けもしてこなかったという反省部分では、胸がジーンとする。

  盧大統領は、外交戦争を覚悟しても、日本の覇権主義的な歴史歪曲を根絶やしにすると宣言した。 大統領の言葉自体が、既に外交戦争の布告に聞こえる。 日本国王と首相が過去の歴史問題について韓国に何度か謝罪・反省したのは事実だが、小泉首相の神社参拝からもわかるように「日本の指導者が謝罪・反省の真実さを棄損している」とする盧大統領の指摘は適切だ。 謝罪・反省を実践しないのだから「韓国は日本にひたすら謝罪だけを要求するのか?」という日本人の反発は間違っている。

  盧大統領は、島根県の「竹島の日」制定と歪曲歴史教科書の採択は、一地方自治体や一部の無神経な国粋主義者の行為ではなく、日本の執権勢力と中央政府のほう助の下に進められた行為と断定した。 多くの韓国人の考えも同じだろう。 だが、韓国国民がそのように考えることと大統領がそのように話すこと、いや、そのような判断を文章で公表することは別の問題だ。

  われわれは、盧大統領の外交的対日宣戦布告に対し、さわやかな心で歓迎ばかりしていられない。 果たして大統領が直接、最後で最強の外交カードを振りかざすことが望ましいのだろうか? 韓国国民には「冷静に落ち着いて対応せよ」と言いながら、大統領自身は感情を抑えきれず、燃え上がる韓日関係に油を注ぐことが、果たして最善の政策といえようか。

  一部の国粋主義者が侵略的な意図をもって企てている行為を理由に、日本国民全体に不信を抱き敵対視すれば、両国民の間に不信と憎悪を生じさせ、多大な不幸を招く恐れがあると指摘する盧大統領の言葉には全く同感だ。 鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官が述べたように、独島(トクト、日本名:竹島)問題、歴史教科書問題、過去歴史問題の解決は、両国の市民団体の提携だけでも可能だ。

  だが、盧大統領の言葉は、日本人から共感を得るのは難しいそうだ。 日本のメディアは、盧大統領の言葉を「静かで未来指向的な対日外交との決別」ととらえている。

  日本に対する盧大統領の強硬転換は、韓国が過去半世紀にわたって依存してきた外交安保戦略の基本構造を変革する、外交的解体主義(Deconstruction)の一分岐と思われる。 盧武鉉政権は「われわれはこれ以上、韓米日の南方三角同盟の枠に閉じ込められてはいられない」と述べた。 冷戦時代の旧構造を脱し、21世紀の北東アジア情勢を反映した新構造に変革すべきは当然だ。 しかし北方三角同盟は、90年代初めの韓ロ、韓中の国交樹立で崩壊しており、南方三角同盟は既に虚構だ。 米国を媒介とする韓日間での問題別の協力がなされているだけだ。 実体のない南方三角同盟を批判することは、単に米国に拳を振りかざす行為にほかならない。

  独島を守り、日本の覇権主義的な歴史歪曲を根絶するならば、長期的なスタンスで冷静かつ慎重に行動すべきだ。大統領も例外ではない。大統領が最強の修辞で日本を攻撃し、韓国国民すべてが一心不乱に「いいぞ!!」と口をそろえることは、外交戦略としては不適切だ。
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