豊渓里廃棄も…「核爆発なしに核実験可能」という懸念
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.05.16 15:27
北朝鮮の豊渓里(プンゲリ)核実験場廃棄日程発表に対し、韓国政府は「非核化の開始」(14日、文在寅大統領)と意味づけした。しかし専門家の間では豊渓里廃棄の裏に隠れた問題点を懸念している。特に米国の専門家らは北朝鮮の「臨界前核実験(subcritical nuclear test)」実行能力に注目している。臨界前核実験とはプルトニウムが核分裂連鎖反応を起こす直前まで超高温および超高圧を加えて物質の挙動情報と武器化情報を取得する実験だ。爆発核実験をしなくてもコンピューター上で核爆発自体をほとんど正確にシミュレーションできる。
北朝鮮は先月、核実験および大陸間弾道ミサイル(ICBM)試験発射中断を発表する際、「臨界前核実験と地下核実験、核兵器の小型化、軽量化、超大型核兵器および運搬手段開発のための事業を順に進め、核兵器開発を実現した」と明らかにした。
北朝鮮が6回の地下核実験のほか臨界前核実験を認めたのは初めてだった。関連事情に詳しい消息筋は「北に臨界前核実験能力があるということは、豊渓里を閉鎖しても地下爆発核実験なしに核兵器を改良して技術を高度化できるという意味」とし「北が核物質を隠したり後に持ち込めば臨界前核実験を通じて密かに短期間で核を再建できる」と伝えた。臨界前核実験は閃光が発生しないため衛星で観測できず、地震波も微弱で感知が容易ではない。