【時視各角】経済は「精神勝利」で不可能=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.05.10 16:18
心理学者レオン・フェスティンガーは喫煙者が健康を害するという事実を知りながらもなぜたばこを吸うのか知りたかった。彼は4つのパターンを見つけた。(1)行動を変える。たばこは悪い。だからやめる。(2)考えを変える。禁煙に失敗したからといって「意志の弱い奴」と自分を責めると苦しい。それほど苦しまない容易な方法がある。「健康より喫煙の楽しみにより大きな価値がある」と考えることにする。(3)悪い行動を正当化する。やってみると悪くない。こんなによいことがなぜ悪いのか。「喫煙はストレス解消によい」と正当化する。(4)信念を揺るがす情報は無視・否定する。「喫煙が悪いという研究は誇張されている」として背を向ける。
考えと現実が異なる時に現実を否定する心理、かの有名な「認知的不協和」理論だ。最近の流行語では「精神勝利」程度になるだろう。執権1年を迎えた文在寅(ムン・ジェイン)政権の経済政策がまさにそうだ。馬の前に馬車を置く「所得主導成長」は一年中きしんでいたが、変える考えはなさそうだ。むしろさらに強く押し通す態勢だ。