【社説】今日の板門店の歴史的な南北首脳会談に願う

【社説】今日の板門店の歴史的な南北首脳会談に願う

2018年04月27日09時14分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が今日、板門店(パンムンジョム)「平和の家」で会って会談に臨む。2000年と2007年に続き11年ぶりに開催される三度目の今回の首脳会談の意味と重さはこれまで以上に大きく重い。北朝鮮はこれまで6回も核実験を行い、米国本土まで飛ばすことができる大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発をほぼ完了した状態だ。米国はこれに対抗してステルス機を北朝鮮領空の鼻の先に展開し、核・ミサイル施設を爆撃する「鼻血作戦」の可能性まで言及するなど、前例のない強硬対応に出てきたのがわずか4、5カ月前のことだ。このような点で、今日、南北首脳が会って膝を交えることはそれ自体で大きな意味を持つ。一触即発の戦争危機局面から抜け出し、韓半島(朝鮮半島)の安保環境が非核化と平和を話し合うほうへ方向を大きく転換させたためだ。

  外形的にも今回の会談は過去の二度の会談に比べて前向きな側面が強い。過去の会談は、北側の頑なな要望で2回とも平壌(ピョンヤン)で開かれたが、今回は金正恩の同意の下、初めて南の地で開かれる。金正恩はまた、会談に先立ち、韓国軍の儀仗隊も査閲すると伝えられた。南側の体制を認めて誠意を持って会談に臨むというメッセージと解釈される点で肯定的に評価したい。文大統領も、大規模な随行団を引き連れて1~2泊の日程で平壌(ピョンヤン)を訪れた前任大統領とは違い、板門店で半日の日程の実務型会談を選択した。バブルを取り除き、懸案だけに集中するという意志が伺える。

  今日の会談の議題は韓半島の非核化と平和体制の構築、南北関係の発展など3つだ。最も重要な議題が非核化であることは言うまでもない。残りの2つは非武装地帯の哨所撤収と連絡事務所の設置、首脳会談定例化まで話し合われるほど、双方の間で調整がほぼ完了したと伝えられた。しかし、非核化は会談当日まで「空欄」で残り、両首脳が会談場で直接解決しなければならない絶体絶命の懸案になった。我々は歴史的談判に臨む文大統領の決然とした姿勢を期待する。金正恩の前で「完全かつ検証可能で、不可逆的な核廃棄(CVID)」が、韓国側の妥協不可能な確固たる原則であることをはっきりと明らかにしなければならない。非核化が迅速かつ徹底して行われてこそ、北朝鮮が渇望する制裁の緩和と経済支援も可能だという事実を執拗に説得しなければならない。その点で、文大統領が「完全な非核化」を強調しているのは適切だ。会談の後に出される共同宣言文には、この「完全な非核化」に両首脳が合意した事実と共に、非核化完了の具体的な時期と対象(核兵器と物質、施設)が指摘されなければならない。在韓米軍の撤収や核の傘廃棄策略が盛り込まれた「朝鮮半島非核化」のような曖昧な合意文面で会談の成功を前に出すことはあってはならない。あるいは金正恩が「北朝鮮の完全な非核化」を最終的に拒否するなら、文大統領は椅子を蹴って出てくることもあるえるという決起を持って会談場に入ってほしい。

  今回の会談は世間でいうところの米朝首脳会談の「事前会談」で終わってはいけない。非核化は米朝間の談判を仲裁する余地を用意する程度で決着させ、南北協力と平和体制の構築に集中するといった消極的姿勢で臨めば、南北首脳会談は脇役に転落するだけだ。文大統領は韓国が「核心のうちの核心当事者」という主人意識を持って、今回の首脳会談で非核化原則はもちろん、ロードマップの輪郭まで合意を引き出すよう望む。米国の一括妥結方式と北朝鮮の段階的解決法の間の隙間を最大限埋めることに会談の成敗がかかっている。5月末~6月初めに開かれる米朝首脳会談は、南北首脳会談のこのような成果に基づいて具体的なロードマップが完成し、非核化プロセスにエンジンをかける場にならなければならない。

  今回の首脳会談が米国および周辺国との緊密な協力の中で行われる点も大きな意味を持つ。文大統領は来月中旬、米国で三度目の韓米首脳会談を行うことを決め、その直前に日本で韓日中首脳会談も行うことにした。適切な手順だ。我々は米国との水も漏らさないような協力と周辺国の支援の中で韓半島と北東アジアに「核のない平和体制」が築かれることを心から望んでいる。

  金正恩委員長も今回が北朝鮮の生存と国際社会への復帰のための最後の機会という非常な覚悟で会談に臨まなければならない。北朝鮮は先週、核実験・ICBMの発射中断と豊渓里(プンゲリ)核実験場の廃棄を宣言したが、国際社会はこれだけで非核化の意志が確認されたとは考えていない。むしろ核保有国宣言をしたという懸念まで出ている。したがって、金委員長は文大統領との会談の席で、自分の口から明確に非核化意志とロードマップの輪郭を明らかにしなければならない。体制保障や威嚇解消のような前提条件を付けたり、韓国と米国の非核化から先に要求するような態度で出てくれば、米国からの不信を買い、北朝鮮が期待してきた成果も収めにくくなるだろう。金委員長は南北首脳会談が不十分に終われば「北朝鮮には圧迫と軍事行動だけが答え」というワシントン・タカ派の発言権だけを強化させ、もう一度崖っぷちに追い詰められる可能性があることを肝に銘じてもらいたい。
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