中朝、トランプ大統領の「リビア式非核化」を拒否

中朝、トランプ大統領の「リビア式非核化」を拒否

2018年03月29日11時28分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  中朝両国が首脳会談を通じて「漸進的・同時的措置」を通じた非核化案に合意した。米国が目指す、北朝鮮が核から放棄する一括妥結とは距離がある方式だ。

  中国新華社通信は28日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が中国の習近平国家主席との26日の会談で「先代の遺訓に基づき朝鮮半島(韓半島)非核化の実現に努力する。韓国と米国が我々の努力に善意で応じて、平和実現のための階段性・同歩的措置で平和・安定の雰囲気を作る場合、韓半島非核化問題は解決が可能」と述べた、と伝えた。金正恩委員長は25-28日、李雪主(イ・ソルジュ)夫人と共に中国を訪問した。

  階段性・同歩的措置を新華社通信の英語版は漸進的・同時的措置(progressive and synchronous measures)と表現した。関連事情に詳しい外交筋は「漸進的な措置は米国の速度戦、一括妥結の試みとは異なるようだ」とし「北はリビアの独裁者ムアマル・カダフィが米国と『先に核放棄・後に見返り』に合意した後、悲惨な最期を迎えたことを念頭に置いている。最近、米国がリビア式核解決法に言及したため、そのような形で屈する考えはないと拒否する意思を明らかにしたようだ」と述べた。

  実際、国家安全保障担当の米大統領補佐官に指名されたジョン・ボルトン元国連大使はメディアのインタビューで「非常に具体的な非核化方式議論に速やかに到達するほど、すなわち、すぐに本論に入るほどよい」(25日)、「北朝鮮が会談でリビアのように核を放棄しなければ時間稼ぎ用の偽装にすぎない」(23日)と語った。韓国も包括的な解決法を好んできた。「ゴルディアスの結び目を断ち切る方式」(14日、青瓦台関係者)に言及した。非核化過程をいくつかの段階に分け、段階ごとに方法と見返りを協議し、交渉状況が変われば北朝鮮が見返りだけを得て核開発の時間を稼いできた前轍を踏まないためだった。トランプ米大統領が数回にわたり「過去の失敗は繰り返さない」と明らかにしたのは、北朝鮮のこうした「サラミ戦術」のためだ。

  同時的措置は9・19共同声明に盛り込まれた「行動対行動」原則に通じる。北朝鮮の非核化関連措置に韓米が経済・安保的な見返りで同時に応じるというものだ。

  また金正恩委員長は「韓米の平和・安定雰囲気醸成」も非核化問題解決の条件として出した。韓米連合訓練の中断を通じた軍事的緊張緩和や在韓米軍縮小・撤収要求などとも解釈される発言だ。中朝首脳会談の後、中国は従来の双軌並行(非核化プロセスと平和協定交渉の並行)をまた浮き彫りにした。中国外務省の陸慷報道官は28日の定例記者会見で「我々は北朝鮮を含む関係各国と共に中国が提示した双軌並行提案と各国の有益な建議を合わせ、韓半島非核化と平和・安定、地域および世界の長期平和のために努力することを望む」と明らかにした。停戦協定を平和協定に転換する過程では、停戦協定締結国の中国が当事者として主導権を握って交渉を進めることができる。

  トランプ大統領との会談を控えて非核化イシューで対抗した金正恩委員長は中国に密着した。北朝鮮朝鮮中央通信はこの日、金正恩委員長が訪中の宴会で「中国を先に訪問するのは当然であり、私の崇高な義務」と述べた、と報道した。また、金正恩委員長が習主席を北朝鮮に招請した事実を紹介し、「招請は快く受諾された」と伝えた。

  一方、トランプ大統領は28日午前6時5分(現地時間)、ツイッターで「過去の政権は韓半島非核化は可能性もないと述べたが、いま金正恩委員長は自国民と人類のために正しいことをする可能性が高まった。我々の会談に期待している」とコメントし、11分後に「昨夜、習主席から金正恩委員長との会談がうまくいき、金正恩委員長が私との会談を期待しているというメッセージを伝え聞いた。その間、不幸にも最大限の制裁と圧力はいかなることがあっても維持されなければいけない」と強調した。

  これに関連し、南北首脳会談、朝米首脳会談を控え、中朝対韓米の構図がまた形成されるのではという懸念も出ている。申ガク秀(シン・ガクス)元駐日大使は「北は先代の遺訓に基づいて非核化を主張しながらも核を開発してきたため、核放棄の意志は不透明だ」とし「韓米同盟に影響を与える条件を提起する可能性があり、誠意を確認する必要がある」と述べた。

  金正恩委員長の訪中は制裁の緩和を狙ったものではないのかという懸念を意識したのか、中国側は制裁履行の意志を再確認した。陸慷報道官は「中国は(非核化問題で)積極的・建設的な役割をしている。安保理常任理事国として国際義務を履行する考えに疑いの余地はない」と主張した。李熙玉(イ・ヒオク)成均館大成均中国研究所長は「金正恩委員長が習主席に会ったこと自体が核関連議論を前提としたものであり、ひとまず非核化の入口に入ったという意味はある」と評価した。
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