賃上げした企業に法人税優遇…安倍首相の「精巧な政策」

賃上げした企業に法人税優遇…安倍首相の「精巧な政策」

2018年03月12日13時37分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  先月24日、東京銀座中央通り。午後7時が過ぎたが、観光客で混雑し、巨大な免税店を彷彿とさせた。往復4車線の道路には観光バス20台余りが並び、深刻な渋滞となっていた。

  「アベノミクス」5周年を迎える日本経済が本格的な活況に入っている。アベノミクスは安倍首相が2012年12月の総選挙で勝利した後、翌年1月から本格的に施行した日本の経済政策だ。政府の財政拡大、日本銀行(日銀)の量的緩和、構造改革など、いわゆる「3本の矢」を根幹とする。

  一部では批判もあるが、輸出増加および雇用改善など大きく成功したという評価が大半だ。日本の景気動向指数は昨年12月に120.7と、1985年に調査を開始して以降の最高値となった。バブル経済がピークだった1990年10月(120.6)を上回った。1月の失業率は2.4%と、25年ぶりの最低水準となった。日本経済新聞など主要メディアは日本の景気拡大局面が6年目も維持されると予想している。

  政府の政策を見ると、ディテールが目を引く。アベノミクスが最も成功を収めた分野と評価される観光分野が特にそうだ。ビザ免除対象国を中国と東南アジアの国に拡大し、宿泊業者の最少客室数条項を削除するなど各種規制を撤廃した。首都圏および大都市を抜け出して新しい観光地と商品開発にも集中投資した。これを受け、日本を訪れた外国人観光客は2012年の836万人から昨年は2869万人に急増した。韓国の倍を超える。

  日本経済の再飛躍の軸である企業を後押しする政策も精巧だ。輸出競争力を強化するために円安政策を進め、円高圧力を受けるたびに量的緩和の規模を拡大したりマイナス金利を導入したりした。30%台だった法人税を20%台に引き下げる税制改革も呼応を得ている。当初、日本政府の法人税引き下げ目標は2018年度を基準に29.74%水準だった。しかし米国・フランスなど主要国が法人税を大幅に引き下げる方向で税制改編を推進すると、日本政府は今年の税制改編を通じて賃金や設備投資を増やす企業には法人税の実効税率を25%まで引き下げる案を導入することにした。2020年までに法人税を20%まで低めるのが目標だ。

  ただ、税制優遇は政府が提示した条件を満たした企業に限り適用する。まず一段階として賃上げと設備投資に参加した企業に法人税額控除方式で実質法人税率を25%水準まで下げる。二段階としてモノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)など革新技術に投資して生産性向上を図る企業には減税幅をさらに拡大する。韓国のように法人税率と最低賃金を共に上げる「ムチ」ばかり使うのではなく、最低賃金を上げた企業を優遇する「ニンジン」を同時に提示したのだ。

  LG経済研究院の李地平(イ・ジピョン)研究委員は「量的な成長だけでなく日本政府はモノのインターネット・人工知能・ロボットなど第4次産業革命関連技術開発を促進している」とし「雇用事情が改善し、若者の保守与党に対する支持も過去に比べて高く表れている」と伝えた。

  規制緩和にも注力した。国家戦略特区政策は特定地域に育成する産業をマッチさせて規制を緩和する戦略。国際ビジネス拠点として設定された東京圏には容積率を緩和して許認可手続きを一元化し、医療革新拠点に選択された大阪一円は外国医師・看護師の診察を許容し、病床新設・増設規制を緩和するという形だ。このような政策が日本企業の実績回復と重なり、日本企業の設備投資は2012会計年度の71兆8000億円から2016会計年度には82兆5000億円へと14.9%増加した。2017会計年度も3%以上の増加率が見込まれる。

  建国大のオ・ジョングン金融IT学科特任教授は「法人税引き下げと投資環境改善で企業の投資が増え、自然に賃金が上がる日本を見ながら、韓国の政策がどこへ進むべきかを深く考える必要がある」と主張した。
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