【時視各角】原発輸出、平昌以後の韓国の産業
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.03.05 15:56
黄一淳(ファン・イルスン)氏(64)はソウル大原子核工学科教授だ。世界原発寿命学会会長、国際原子力機関(IAEA)の原発寿命分科委員長でもある。地球上の450基の原発の安全性問題が黄教授の研究対象だ。原発の寿命は人間の生命のように40年から60年に延びた。技術進歩の結果だ。韓国の原子炉だけが政府の政策で40年に制限された。黄教授は最近、原発の短命よりも韓国経済の寿命が心配という。
韓国人の生活の質を先進国レベルに高めた7大輸出産業、すなわち海運・造船・鉄鋼・化学・建設・自動車・半導体が一斉に低迷し、不透明な状況を迎えたからだ。海運は朴槿恵(パク・クネ)政権でなくなった。文在寅(ムン・ジェイン)政権になって造船はゾンビ産業に変質し、鉄鋼はトランプ貿易戦争のターゲットになった。自動車は群山からGMの撤収が予定されている。半導体が持ちこたえているが、中国の猛烈な追撃で市場が変われば韓国経済は危機を迎えるはずだ。黄一淳教授がいくつかの国を回りながら目で見て感じたことがある。「一国の為替が崩壊して財政が枯渇するのに多くの時間はかからない。韓国人の生活の質は一気にギリシャやベネズエラ水準に墜落しかねない」。
10年前、米国の経済危機をシェールガス革命で反転させたある科学者を見ながら、黄教授は学者から行動家に変身した。国の経済の困難を原子力の輸出で突破しようという決意を新たにした。資源貧国、市場小国の韓国は地経学的に輸出と開放のほかに生きる方法がない。黄教授は「原子力は頭脳から採掘するエネルギー」 「エネルギー輸出は世界最大市場を狙った富国政策」「韓国は良質の原発部品供給網を構築し、高級職場を得るのに最高」という信念がある。