ロシアの抜けた冬季五輪ショック…文大統領の「平昌構想」に打撃(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.12.07 10:12
◆韓国政府、IOCの決定を尊重するが=IOCの発表以降、平昌冬季五輪組織委員会は「ロシア選手団が個別的に五輪に参加することができるように許したIOCの決定を尊重する」という立場を示した。青瓦台関係者も「ロシアの組織的なドーピング問題は非常に深刻な状態であり、青瓦台もIOCの決定を尊重する」とした。冬季スポーツ強国であるロシアの不在は五輪に対する関心の低下につながる可能性がある。青瓦台関係者が「平昌五輪は韓半島(朝鮮半島)と北東アジア、全世界的な平和五輪というより大きな意味を持っている」とし「IOCに大乗的レベルで他の対策を講じてほしいという要請をする計画」と話した理由だ。
苦心はさらにある。平昌五輪を南北関係改善の契機にしようとしていた文大統領の平昌構想がますます複雑になっているためだ。北朝鮮が平昌五輪期間の間、挑発を止めれば韓米合同軍事演習を延期することもあり得るというのが政府の立場だった。政府は中露など北朝鮮の平昌五輪への参加に肯定的な影響を及ぼせる国家の支援も期待した。だが、北朝鮮の高強度挑発に続き、ロシアまで参加が事実上不可能になることで政府が描いていた平和五輪の姿とはますます遠のいている。
◆平昌構想修正の必要性=専門家たちは平昌五輪を政治的局面転換の突破口にしようとする政府の構想を現実的に修正する必要があると提言した。ソウル大政治外交学部の魏聖洛(ウィ・ソンラク)客員教授は「平昌五輪に対する期待を少し調整する必要がある。北朝鮮が参加する可能性がまだ残っているが、参加しても局面転換の契機になるには足りないかもしれない」と話した。