【社説】この機会に国民が納得する人事聴聞会細部基準をまとめよ=韓国(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2017.05.28 13:10
文在寅(ムン・ジェイン)政権最初の内閣発足が一部候補者の偽装転入問題で揺らいでいる。李洛淵(イ・ナクヨン)首相、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官候補に続き、金尚祖(キム・サンジョ)公正取引委員長候補者の2度の偽装転入疑惑がふくらんでいるためだ。
新政権の最初の人事聴聞対象候補者6人のうち3人が偽装転入で実定法に違反したこと明らかになった現実を見る私たちは失望とともに悲しさを感じざるをえない。積弊清算、特権と反則のない社会を標榜して発足した政権のためいつになく高い道徳性を備えた能力ある人物の抜擢に期待をかけたためだ。同時に進歩と保守を離れ指導的立場にいる人たちの順法精神とモラルハザードがどれだけ深刻なのか、その素顔を改めて目撃することになったことに対しみじめさまで感じさせる。
文大統領は候補時代に「国らしい国」を作ると強調し、兵役逃れ、不動産投機、税金逃れ、偽装転入、論文盗作の5種類の不正と関連した人は高位公職者に任命しないという原則を明らかにして透明な社会を強調した。そんな新政権が組閣人選から偽装転入という暗礁にぶつかり乱気流に包まれている昨今の状況に遺憾を禁じえない。内閣人選を終えて国政の空白を埋め、改革課題を推進していかなければならない新政権が、ややもするとゴールデンタイムを逃し国政改革に支障をきたさないだろうか懸念される。