7兆ウォンを投入した韓国最大の干拓事業、27年間工事中…埋め立て6.8%
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.04.14 14:41
大統領選のたびに公約として登場されている地域開発公約の中には「嶺南(ヨンナム)圏新空港」と「セマングム事業」がある。昨年、事実上失敗に終わった嶺南圏新空港は、かつて2回の大統領選の過程で登場した。嶺南圏の票を集めるための目的だった。17代大統領選を控えた2007年7月5日、大邱(テグ)を訪れた当時の李明博(イ・ミョンバク)ハンナラ党候補は嶺南圏新空港の建設を公約として発表した。だが、大統領当選後の2011年4月1日、李元大統領は記者会見で嶺南圏新空港の廃止を宣言した。釜山加徳島(プサン・カドクド)と慶南密陽(キョンナム・ミリャン)間誘致競争が激しいという点と2カ所両方とも新空港の候補地として合格の基準に満たないというのが理由だった。
嶺南圏新空港の公約は2012年、18代大統領選の過程で復活した。当時、朴槿恵(パク・クネ)・文在寅(ムン・ジェイン)両候補とも嶺南圏新空港建設を公約として掲げた。選挙で勝った朴槿恵候補は就任後、嶺南圏新空港の建設推進を再度確認した。誘致戦も激しかった。釜山は加徳島を、大邱・慶北(キョンブク)・慶南・蔚山(ウルサン)は慶南密陽(ミリャン)を主張していた。だが、昨年6月、朴槿恵政府は「金海(キムヘ)空港を拡張して嶺南圏新空港を建てる」と発表した。嶺南圏新空港の公約が2度も破棄されたわけだ。残ったのは誘致競争を行っていた地方自治体間対立だけだった。
セマングム事業も湖南(ホナム)の票を狙っていた。この事業は世界で最も長い防潮堤(33.9キロメートル)を積んでソウル汝矣島(ヨイド)面積の140倍である409平方キロメートル(土地291平方キロメートル、淡水湖118平方キロメートル)の国土を作るということだ。1987年12月、盧泰愚(ノ・テウ)政権元民正党大統領候補が公約として掲げて以来、31年間登場してきた大統領選の公約だ。だが、政府議論の段階で事業の妥当性や予算検討がなかったせいで環境汚染と予算浪費の議論が絶えなかった。91年11月28日、防潮堤着工以来、工事中止と再開が繰り返された理由だ。セマングム防潮堤も19年が過ぎた2010年4月に完工した。セマングムの開発速度が遅ければ遅いほど、アイロニーなことに大統領候補はセマングム公約を再び掲げた。30年間、盧泰愚・金泳三(キム・ヨンサム)・金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)・李明博・朴槿恵など6人の大統領を経て敷地造成などに4兆4100億ウォン(約4214億5300万円)、防潮堤の堤防工事に2兆9500億ウォンなど計7兆3600億ウォンの国費が投入されたが、全体の予定敷地(291平方キロメートル)のうち埋め立てが終わった土地は6.8%(19.99平方キロメートル)だけだ。だが、今回の大統領選でも文在寅・安哲秀・洪準杓(ホン・ジュンピョ)・劉承ミン(ユ・スンミン)・沈相ジョン(シム・サンジョン)候補はそれぞれセマングム関連公約を先を争って発表した。