【社説】「大韓独立万歳」98周年…引き裂かれた民心、二分された広場
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.02 09:55
昨日、ソウル都心の広場は目まいがするほど混迷していた。第98周年三一節(独立運動記念日)を迎えて朴槿恵(パク・クネ)大統領弾劾賛成と反対を唱える2つの異なる集会が世宗(セジョン)大路交差点を間にわずか100メートル離れたところで開かれた。両側が動員した約100個の拡声器でそれぞれ異なる掛け声や主張、歌や扇動が飛び交っていた。2つの集会は近いうちに下される憲法裁判所の弾劾決定宣告を念頭に置いた勢力誇示の意味合いが強かった。
目を引いたのはこの日、広場や大通りに巨大な太極旗の波が演出されたということだ。確かに一つの太極旗の波だったが、集会場所と参加者の性向によって意味はまったく違った。世宗大路交差点の南にはソウル広場、南大門(ナムデムン)などではためいていた太極旗は「大統領弾劾棄却のための国民総決起運動本部」(弾棄国)が提供したものだった。太極旗を配る弾棄国のブースのテーブルカバーには朴大統領の写真と共に「ろうそくは人民、太極旗は国民」という文章が見えた。「憲法裁判所の弾劾棄却が国民の命令」という主張も多かった。彼らの太極旗は韓米同盟を象徴する星条旗とよく似合うものだった。主に50~60代以上既成世代だった。釜山(プサン)からバスで上京したというチョンさん(75)は「朝鮮戦争の時、義勇軍として負傷したが、年金がいくらだと思うか。セウォル号の被害者に比べてあまりにも少ない。腹が立って出てきた」と話した。