【コラム】親とお金が実力だから、絶望しているのだ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.10.24 13:41
正確な日は思い出せないが2000年代初めだったと思う。ある日、今は故人となったチョン・ウニョン当時中央日報論説委員(1944~2005)と食事を共にする機会があった。同じ会社にいながらもなぜか近づきにくくて一言も声をかけられずにいたが、せっかくの機会なので普段スポーツ部バレーボールの担当記者として気になっていたことを思い切ってぶつけてみた。「チョン委員、背が非常に高いですが、学生時代はひょっとしてバスケットボール部やバレーボール部から入部の勧誘を受けたことはないですか」。
チョン委員の身長は190センチにもなろうかという程だった。同席者の表情からは「あいつは何を聞いているのだ」と怪しむ雰囲気が読み取れた。ところが当のチョン委員は「この話を一度したいと思っていたんだが」と言って話し始めた。「学生時代は運動部からの勧誘が本当に多くて逃げ回っていた。たまに殴られもした」。もしチョン委員がその時に運動を始めていたら大韓民国経済学界にとっては損失になっただろうが、大韓民国体育史は今とはまた違うものになっていたかもしれない。
中・高校バレーボール部の監督やコーチから「どこどこに身長2メートルに近い子がいてこれこれこういう手を使って連れてきて運動をさせた」という武勇談を聞いたことが何度かある。私たちが熱狂したスポーツスターのうち、このようにして運動を始めたケースが結構ある。バスケットボールやバレーボールは言うまでもなく、サッカーや野球でも身長のある選手は引っ張りだこだ。スポーツで恵まれた身長など好体格条件は重要な「実力」だ。このような事実はことさら隠したり否定したり」する必要はく、そうすることもない。