韓経:【時論】衰退型経済経路を変えるべき=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.09.20 13:38
経済は常に動いていて、その方向は慣性に大きく支配される。すなわち、経済は特定の方向に進行する経路依存性がある。この経路を変えるのはかなり難しく珍しいことだ。これは経済活動を規定する制度が既得権や高い転換費用などのために変わりにくく、何よりも経済主導者の思考と行動が固定観念と慣行に支配されるためだ。特に経済環境の高い不確実性と短期実績で評価される今日の企業支配構造は、経済の経路依存性を高める。結局、経済体制の変化を伴う革命や経済危機でなければ、経済の画期的な方向転換は難しい。
韓国経済の進行経路はどうか。人口構造の急激な変化とともに産業の老齢化と躍動性低下で成長潜在力が落ち、所得格差が拡大する衰退型経路に向かっていることを否定しがたい。産業化の過程で見ると、1960年代以降、農業から製造業への産業構造転換を通じた生産性向上で中進国に入ったが、1990年代以降、製造業の停滞とともに高付加価値サービス経済への進展が壁にぶつかった状況だ。さらに世界経済の沈滞の中で各種規制立法と人気迎合的な政策で、衰退型経路への進行が加速している。良い職場とより良い福祉、安定した国防力を望むなら、経済経路の転換が求められる。