韓経:【寄稿】ゲームから目をそらせば「ポケモンGO」は出てこない
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.09.15 08:51
モバイルゲーム「ポケモンGO」が世界的な関心を引いている。拡張現実という技術を通じ、スマートフォンを持って目標地点まで行き仮想のモンスターを捕まえるゲームで、各国の散策人口が増えたほど大きな反響を呼び起こしている。韓国で唯一ゲームが可能な地域である束草(ソクチョ)は思いがけない観光特需まで享受している。束草市長はゲームの登場人物の1人に扮装して観光客を出迎えたりもした。
興味深いのは同様の形態のゲームが何年か前の韓国でも発売されたという点だ。ところが大部分が失敗した。これらゲームとポケモンGOの差は技術や操作方式ではなく「ポケットモンスター」というコンテンツだ。人々がポケモンGOに熱狂した理由は以前になかった技術を実現したためでなく、20年前から同じ名前のゲームと漫画を楽しんできた人たちがその世界の主人公になれるゲームだったからだった。韓国のゲーム開発技術は世界最高水準であり、赤ちゃん恐竜ドリーやポロロなどコンテンツまで十分に持っている。だがポケモンGOのような成功作を作り出せなかった理由は、韓国社会の漫画とゲームの規則に対する理解力不足と無視に起因する。
子どもたちがままごと遊びする時にある子どもが新たに参加するには、単に手を挙げたからと入れるのではない。これまでの進行内容をしっかりと見て空いている役をすると申し出たり、流れに乗ったセリフを投げかけて入らなければならない。このようにすべての遊びにはそれなりの手続きとルールがある。同じように、ある話をスマホゲームとして活用するには既存の漫画の設定とルールがゲームの中で自然に具現されなければならない。