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韓経:【コラム】消えた犬肉=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.18 10:20
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初伏だ。愛好家なら、すでに数杯は食べているだろう。補身湯(ポシンタン、犬肉スープ)のことだ。ところが、最近は周囲に食べたという人が少ない。食べに行こうという人もいない。先日のニューヨークタイムズの報道のように本当に韓国の補身湯文化は退潮するのだろうか。一方では犬泥棒が多いという。

年齢帯別に尋ねた。50代以上は「なくて食べられない」という反応が依然として多い。不飽和脂肪酸が多く、患者の栄養食という礼賛論者もいる。40代は好きな人がたまにいる。しかし20-30代は公開的に愛好家であることを明らかにするケースはない。特に女性がいる席では補身湯の「補」にも触れない。

 
なぜ補身湯人口が減ったのだろうか。まず、「伴侶動物族」が1000万人を超える。関連市場だけでも昨年は1兆8000億ウォン(約17000億円)、2020年には5兆ウォン台が見込まれている。愛玩犬のためのホテル・遊び場・カフェ、さらに「犬母車」も聞く。ドッグテレビ、伴侶犬クレジットカードもある。さらに脳と関節の健康に良いという11歳以上の老齢犬用飼料まで登場している。愛玩犬がいる家はホーム(home)、いない家はハウス(house)というほどだ。このような時に夏の三伏(初伏・中伏・末伏)期間に補身湯を云々すれば野蛮人扱いされる。

2つ目、代替財が多くなった。愛好家が主張するスタミナ効果は勃起不全治療剤で十分ということだ。きまり悪い名前の国産複製薬も数十種類にのぼる。バイアグラと正官庄で精力剤が打撃を受けたように補身湯の需要も影響を受けたのだ。

3つ目、違法・非衛生的流通過程に対する不信感だ。中国で薬物中毒の犬の肉が大量流通して摘発されることが多い。国内流通物量の一部が中国産であり、心配になるということだ。ニューヨークタイムズに報道された韓国の1700カ所の犬農場の実態を見ても五十歩百歩だ。さらに価格は牛肉よりも高い。それなら参鶏湯(サムゲタン)でも食べてしまうだろう。

犬肉食用文化は韓国、中国、ベトナムなどに存在する。中国では年間1500万匹、韓国では200万匹が消費されるという。しかしこれも推算にすぎず、正確な統計はない。畜産物衛生法上、犬は家畜でなく、犬肉の流通・販売は違法でも適法でもない不明瞭な状態だ。政府としては放置することも陽性化することもできず、数十年前から進退両難だ。

歳月が流れ、韓国人の生活方式も大きく変わっている。例えば、喪家が葬儀場に変わって徹夜が消え、あれほど多かった花札賭博もほとんど見られない。補身湯文化が以前ほどではないのは確かだ。地球村時代にひたすら我々の食文化だと強弁するのも難しくはないだろうか。

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