【時視各角】大韓民国には英雄が生きる(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.03.16 16:30
改めて感じた。韓国人は絶望に襲われている暇がないということを。暗鬱な政局に挫折と絶望が深まる頃、「我々まだ生きている」という勇気と希望のメッセージを投げかける英雄は必ず現れた。李世ドル(イ・セドル)九段もそのような英雄に値する。
彼が人工知能(AI)囲碁プログラム「アルファ碁」との対局で3連敗後に初勝利をつかんだ場面は、1998年の通貨危機当時にゴルフ選手パク・セリが全米オープンで見せた「裸足の闘魂」と重なった。
パク・セリが水中に落ちたボールを打つために靴下を脱いで池に入る瞬間、我々は彼女の黒いふくらはぎと対照的な白い足を見た。彼女の労苦がひと目で分かった。そして韓国人には不可能と思われた全米オープンで優勝した。彼女はその厳しかった時期に、根気と努力の前に不可能はないという勇気を呼び起こした。