<慰安婦生存者13人証言>おばあさんのバッジ(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.09.15 09:42
先月12日、慶尚南道馬山(マサン)の療養病院。キム・ヤンジュさん(91)は病室の隅で横になっていた。高血圧と糖尿があるキムさんは最近、認知症が深刻になり、慰安婦被害に対する記憶も薄れているようだ。しかしキムさんは昨年8月18日のことははっきりと覚えている。フランシスコ法王の訪韓最終日だ。カトリック信者のキムさんは馬山からソウルに行き、他の慰安婦被害6人とともに法王が明洞(ミョンドン)大聖堂で行った「平和と和解のミサ」に出席した。
被害者は当時、「すべての女性に対する暴力、抑圧、差別に反対する」という意味が込められた黄色い蝶のバッジを法王に渡した。蝶のバッジが慰安婦問題解決のための翼になることを祈る切実な気持ちを込めてだ。被害者らは「日本政府が法的に責任を認めて謝罪することを望む。私たちは高齢で、あとどれくらい生きるか分からない。法王様から希望を受けただけに、問題が解決されることを願う。望むことはそれしかない」と強調した。その日、フランシスコ法王はこのバッジを祭服につけてミサを行った。