【社説】免税店でどんな創造経済をするのか=韓国

【社説】免税店でどんな創造経済をするのか=韓国

2015年07月12日13時14分
[ⓒ 中央SUNDAY/中央日報日本語版]
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  15年ぶりに実施されたソウル市内の新規免税店事業者選定が終えられた。免許権を獲得した企業は歓呼し、脱落した企業は失望している。10兆ウォン規模に成長した韓国の免税店市場の地図を左右する事業であるだけに財界の関心はいつになく集中した。韓国政府も「3000億ウォンの新規投資と4000人余りの雇用創出が期待され、外国人観光客2000万人早期達成にも寄与するだろう」と明るい見通しを出した。事業者選定を契機に中東呼吸器症候群(MERS)の直撃弾を受け停滞した中国人観光客を再び韓国に呼び込み、景気回復の火種を生かせることさえできるならこの上ない朗報だ。

  しかし選定方式と過程を見ると残念さが残る。韓国の免税店市場は2001年に1兆7800億ウォン規模にすぎず、昨年は8兆300億ウォンまで膨張した。年平均20%近い成長の中で「金の卵を産むガチョウ」と呼ばれてきた。これをだれもができないよう政府が握り締めたまま免許を配分したため何か特恵にでもなるように認識されるに至った。少数の大企業にだけ恩恵が返ってくることにならないかとの批判も出てくる。都心の路地ごとにコンビニや薬局などのミニ免税店が2万軒近く運営されている日本の事例は韓国に良い参考になる。

  免許制度は長期的には韓国企業の競争力向上に大きく役に立たない。根本的に競争制限的な制度であるためだ。それも資金力が豊富な大企業に有利な構造になっている。免許獲得に全力を挙げる大企業の姿から新成長動力を見つけるための企業家精神を探すのは難しい。政府が張りめぐらせた保護膜の中でお手軽な商売をしたいということではないのか。

  これが果たして朴槿恵政権が経済政策の前面に掲げてきた創造経済なのか。流通事業者選定ひとつをめぐり財界全体が騒がしくなるのは創業と革新を強調する朴槿恵政権の政策スローガンとは似つかわしくない。いまは免税店事業者選定制度に対する根本的な再検討をする時になった。

  いま韓国財界の現実はどうなのか。創業企業はますます減り、廃業する企業は増え、産業まで“少子化構造”に変わっている。統計庁によると、活動企業と新生企業の割合で見る企業新生率は2007年の17.9%から2013年には13.9%と下り坂だ。今年に入り5月までに破産宣告を受けた企業は1年前より9.8%増えた。大企業の投資も停滞している。全国経済人連合会の調査の結果、昨年の30大グループの投資実績は2013年水準の117兆1000億ウォンにとどまり、施設投資は1年前よりむしろ1.1%減少した。大企業の採用もやはり急速に減っている。30大グループの採用規模は昨年10%減少したのに続き今年も6.3%の減少が予想される。2年連続だ。

  こうした状況で創業と革新、技術開発と市場開拓を突破口としなければならない政府がややもすると企業を免許商売中心の安易な体質に作っていないか振り返ってみなければならない。創造経済に本当に必要なことは企業家の野性的衝動であり、免許状獲得競争ではない。(中央SUNDAY第435号)
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