<インタビュー>フランシス・フクヤマ米国スタンフォード大教授(1)

<インタビュー>フランシス・フクヤマ米国スタンフォード大教授(1)

2015年05月08日11時18分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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フクヤマ教授は「ドイツが経済的にうまく行っているのは労働市場改革に成功したため」とし、「苦痛を伴う改革は政府に対する信頼が後押しされてこそ可能だ」と話した。
  冷戦が終わりを見せた1989年、米国雑誌に掲載された挑発的タイトルの1つの論文が世界を揺るがした。米国の国際政治学者であるフランシス・フクヤマ教授(62)が書いた『歴史の終わり(The End of History)』だ。人類の歴史は自由民主主義と市場経済の勝利により進歩の終着点に到達したというこの論文で日系米国人であるフクヤマ教授は一躍世界的なスターになった。だが、26年が過ぎた今でも論争は続いている。全世界的に民主主義と資本主義が二重の危機に置かれているためだ。5日、韓国高等教育財団の招請で訪韓したフクヤマ教授に朝鮮ホテルで会った。

  --安倍首相は先週、日本の首相としては初めて米国上下院合同会議で演説をした。演説内容をどのように評価するのか。

  「慰安婦をはじめとする過去の問題を扱わないのは大きい誤りだと考える。歴代の日本政府が明らかにした謝罪の立場を維持して修正しないことが正しいだけでなく日本にとっても利益となる。過去の歴史のために周辺国から排斥されるのは日本自身のためにも良くないことだ」

  --安倍首相が周辺国と和解できる絶好の機会を逃したという意見に同意するか。

  「それが唯一の機会であったかはよく分からない。今後も過去の問題に対して明確に謝罪することによって韓国や中国に歩み寄ることができる機会があると考える」

  --新防衛指針に合意することによって米日の軍事的協力は大幅に強化された。米日の軍事的一体化が東アジアの平和と安保に役立つとみるのか。

  「中国の浮上を必ずしも威嚇とみているのではないが今後長期間にわたりこの地域にとって大きな挑戦になるだろうという事実は間違いない。2008年以降、中国は明らかにこの地域で領土的な野心を見せた。利害が絡んだ国々が共に行動しなければ中国は継続してそのような方向に進んでいくだろう。だからといって中国を封じ込めようという話ではない。中国が東シナ海で一方的に防空識別区域を宣言したように攻撃的行動に出てくるならば、関連国の団結された反対に直面することになるという事実を悟るようにしなければならないという意味だ」

  --オバマ大統領の「アジア回帰(Pivot to Asia)」は正しい政策だとみるか。

  「米国がアジアに持続的関心を見せる必要があるという点で再均衡は正しい決定だと考える。だが、オバマ大統領はまだ成功的な再均衡政策を推進できずにいる。執権1期にその政策を立案したがしばらく放置した。今再び推進しようとしているが残っているのはTPP(環太平洋経済連携協定)程度だ。これさえも米国と日本の議会で批准されるのか不確かだ。アジア再均衡は今はまだむなしい政策だ」

  --米国が推進する韓米日三角同盟が過去の歴史を囲んだ韓国・日本間葛藤で支障をきたしている。米国のより積極的な仲裁努力が必要なことではないのか。

  「米国が日本に影響を及ぼすには限界がある。安倍氏が靖国神社を参拝した時、米国は公開的に安倍氏を批判した。それによって日本の右翼陣営では反米の雰囲気が醸成されることもあった。米国が影響力を行使すれば日本が行動を変えるかは疑問だ」

  --韓国は最高の同盟国である米国と最大貿易国である中国の間に挟まれている。この状況は祝福だろうか呪いだろうか。

  「何と言えばよいか難しい問題だ。強い同盟国を持つのも重要で、強大な交易パートナーを持つのも明確に重要だ。アジアで開放された秩序を維持できるかにかかっている問題だ。国家間の相互関係を管理する構造をどれくらい積極的に創り出すかにより祝福になることも、呪いになることもあり得ると考える」

<インタビュー>フランシス・フクヤマ米国スタンフォード大教授(2)

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