<アジア大会>イム・チャンウが決勝ゴール「1分の奇跡」…サッカーは南男北女

<アジア大会>イム・チャンウが決勝ゴール「1分の奇跡」…サッカーは南男北女

2014年10月03日09時17分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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28年ぶりにアジア競技大会の金メダルを握った太極戦士は幸せだった。「史上最弱」と呼ばれた今回の代表チームは、7試合で13得点無失点という成績を残した。選手の大半は華麗な履歴とは距離があるが、団結して韓国サッカーの力を見せた。
  1分の奇跡が起きた。電光掲示板の時計は延長後半15分で止まっていた。最後のCKのチャンス。イ・ヨンジェ(23、長崎)が足に当てたボールが北朝鮮のゴールへ向かった。北朝鮮の選手は手まで使って防ぎ、別の選手がほとんどゴールに入っていたボールを蹴り出した。ボールは右ゴールポスト付近にいた「唯一の2部リーガー」イム・チャンウ(22、大田)の方に流れた。イム・チャンウは会心の右足シュートで劇的な決勝ゴールを決めた。選手たちは抱き合いながら感激の涙を流した。

  歴代最弱チームと呼ばれた。しかし歴代最も粘り強いチームだった。アジア競技大会のサッカー韓国代表が28年ぶりに優勝し、劇的なドラマを描いた。1986年ソウルアジア競技大会以来28年ぶり、70年・78年・86年に続く4度目の優勝だ。78年バンコクアジア競技大会の決勝で北朝鮮と延長まで勝負がつかず同時優勝した韓国は、今回、単独で優勝した。

  8大会連続ワールドカップ(W杯)本大会に進出した韓国サッカーは最近、アジアの盟主の威容を失った。ブラジルW杯ではグリープリーグ2敗1分けで敗退した。9月の国際サッカー連盟(FIFA)ランキングは歴代最低の63位まで落ちた。アジアカップでも半世紀以上となる54年間も無冠だ。今回のアジア競技大会優勝でプライド回復の序幕を開いた。

  イ・グァンジョン監督が率いる今回の韓国代表は、2002年の李東国(35、全北)、2006年の李天秀(イ・チョンス、33、仁川)、2010年の朴主永(パク・ジュヨン、29、アル・シャバブ)などスーパースターがいなかった。銅メダル神話を築いた2012年ロンドンオリンピック(五輪)代表に比べ、気迫が足りないという指摘も受けた。

  しかし朴柱昊(パク・チュホ、27、マインツ)は決勝の前、「外から見るのとは違う。私たちのチームには強い結束力がある」と力強く語った。大韓サッカー協会の関係者の言葉もそうだ。金信旭(キム・シンウク、26、蔚山)はグループリーグ第2戦のサウジアラビア戦でふくらはぎを痛め、欠場した。代わりにチームのトップに入ったイ・ヨンジェは決定的なチャンスを何度も逃し、精神的に苦しんだ。サッカー協会の関係者は「坡州NFC(代表チームトレーニングセンター)の食堂ロビーで、金信旭がイ・ヨンジェに相手を背負った時のプレーを繰り返し教えた。イ・ヨンジェも実戦のように何度も真似ていた」とし「遠くからほほえましく眺めていたイ・グァンジョン監督は『金信旭、あまりジャンプをするな』と話した」と伝えた。

  “主将”張賢秀(チャン・ヒョンス、23、広州富力)は準々決勝の日本戦が、GKの金承奎(キム・スンギュ、24、蔚山)は準決勝のタイ戦が誕生日だった。同僚はロッカールームでサプライズ誕生日パーティーを開いた。

  アジア競技大会で金メダルを獲得すれば与えられる兵役免除のことは忘れた。金信旭は後輩に「個人の光栄ではなく、大韓民国の自尊心と名誉のためにやろう」と伝えた。ミーティングで「軍隊」はタブーだった。張賢秀は「軍隊の話は一度もしなかった。みんなが心を空っぽにして試合に集中した」と話した。

  今大会で北朝鮮男女サッカー代表は「金正恩(キム・ジョンウン)元帥様の愛が力の源泉」とし、思想で重武装した。北朝鮮女子チームは前日、コンピューターゲームのような組織力を見せ、日本を破って優勝した。

  今大会のトーナメントは2日置きに行われた。南北ともに体力の負担の中で全力を尽くした。韓国は終始、試合の主導権を握り、北朝鮮は逆襲を狙った。北朝鮮は後半28分、パク・グァンヨンのヘディングシュートがクロスバーに当たった。結局、得点なく延長戦に入った。延長後半3分、金信旭までが交代出場した。けがにもかかわらず、残りの10分余り闘魂を見せた。最後のCK。金信旭に視線が集中する間、劇的の決勝ゴールが生まれた。

  ブラジルW杯優勝国ドイツのヨアヒム・レーヴ監督(54)は現役時代、車範根(チャ・ボムグン、61)の控えのFW選手だった。選手のイ・グァンジョンも金鋳城(キム・ジュソン、48)、皇甫官(ファンボ・グァン、49)のようなスタープレーヤーではなかった。代表経歴も98年のソウルオリンピック(五輪)常備軍がすべて。控え選手の気持ちをよく知るイ監督はスター選手不在でも、2009年U-17(17歳以下)W杯8強、2011U-20W杯16強、2013U-20W杯8強に続き、また結果を出した。

  「イ・グァンジョン号」は国民が強く望んだ「真のワンチーム(One Team)」だった。韓国は今大会7試合で13得点し、無失点した。「パーフェクトゴールド」だ。サッカー協会の関係者は「今大会が京平サッカー復活の契機になることを望む」と話した。
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  • 28年ぶりにアジア競技大会の金メダルを握った太極戦士は幸せだった。「史上最弱」と呼ばれた今回の代表チームは、7試合で13得点無失点という成績を残した。選手の大半は華麗な履歴とは距離があるが、団結して韓国サッカーの力を見せた。
  • イ・ジョンホ(左)が北朝鮮との決勝戦で、倒れた北朝鮮GKのリ・ミョングクの手を握って起こしている。